漫画【石影妖漫画譚】ネタバレ・感想・グロホラー/マニアックな可合孝典先生/完結

元書店員の漫画マニアママです!
今日もお付き合い下さい♥
感想・読み手
「惜しまれつつも完結。復活望む声多数の妖怪譚」
今日ご紹介するのは、ちょっと
マニアックな可合孝典先生の「石影妖漫画譚」です。
かなり前の作品で完結してしまってる
(全11巻)作品になるのですが、
未だに密かに人気のある作品なんです。
その証拠にレビューを見てみると
「もっと読みたかった」や
「いつか続編が読みたい」等、
かなり惜しまれつつ完結した事が伺えます。
まぁ、私もその一人なんですが(笑)
web配信にはなりますが
アニメも制作されており、
1話につき5分と短いながらも
石影ワールド全開のアニメとなっていて
面白かったです(DVD化はされてません)。
私はホラーや妖怪モノも大好きで、
それこそ怖いものからコメディまで
幅広く読んできたのですが、この作品は
グロ描写と可愛い妖怪達
(可愛いばかりじゃないですけど)のバランスが何とも良い感じなんですね。
主人公も多数の妖怪画を描いた
浮世絵師の鳥山石燕(トリヤマヤ セキエイ)を
烏山石影(カラスヤマ セキエイ)ともじっており、
そこにうまい所妖怪を絡ませてくれるんです。
ちなみにwikiによると実在した
鳥山石燕の妖怪画は恐怖心を煽る
画ではなく、どこか可愛らしさを
感じるコミカルな画となっており、
「ゲゲゲの鬼太郎」の水木しげる先生も影響を受けたそうです。
そんな鳥山石燕をモチーフにしたこの作品。
妖怪モノの漫画としては近年
「ぬらりひょんの孫」なんか人気
出ましたが、少年ジャンプ掲載だった為、
内容も描写もグロ低めのバトルアクション。
それに比べこちらの作品は
ヤンジャン掲載だった事もあり、
グロ描写も中々のバトルアクションとなっています。
と、言ってもそこまでのグロさはありません。
ウチの息子(中学生)でも問題なく
読めるぐらいのレベルですので、
グロ初心者の方も安心して読める作品となっています。
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あらすじ
「妖怪に魅了された天才絵師の事件簿」
では簡単にこの「石影妖漫画譚」の
あらすじからお話ししていきたいと思います。
時は江戸時代、おんぼろ長屋に一人の天才妖怪絵師がいました。
名は烏山石影。
元は美人画や役者画等で人気を
博した天才絵師だったのですが、
ある日を境にパタリと仕事を受けなくなりました。
何が理由かは明らかにされてませんが、
それ以来誰に売るでもなく妖怪画のみを描き続ける事になります。
石影の描いた妖怪画は大変素晴らしく
生き生きと描かれており、実際の妖怪を
「視て」描いてると巷で噂される程でした。
そんな噂を聞きつけ南町奉行所同心の
千葉(チバ)は、ある事件を相談すべく石影を訪ねてきます。
石影とは一体どんな人物なのか…
そぅ思いながら長屋の戸を開けた千葉は驚愕します。
部屋の中には妖怪の画が所せましと
散らばっており、あるのは小さな机。
そしてその机で無我夢中で画を
描き続けるガリガリの痩せこけた男の姿があったのです。
一体どんな生活をしてるのか…
不思議に思いながらも千葉は
石影に話しかけますが、石影は完全無視。
しかし、不快感を感じた千葉が
「妖怪」と言う言葉を口にした瞬間、
それまで完全無視だった石影はピタリと
筆を止め、窪んだ眼をキラキラと光らせ、
意気揚々と反応してきたのです。
石影が言うには、珍しい妖怪を
探し歩くのは疲れるので、人からの
妖怪情報を頼りに現場に出向き画を描いてる。
その代わり妖怪絡みの面倒事は自分が解決すると言うのです。
その言葉を聞き、千葉はゆっくりと話し始めます。
千葉が言うには、隣町の大川という
川に毎夜、町人を川へ引きずり込む
女の妖怪「濡れ女」が現れて町人達が被害にあっているらしいのです。
町人が被害にあってるとはいえ、
非現実的な「妖怪」ネタ。
お上が取り合うわけもありませんが、
町人が困っている以上、同心である
自分が自腹を切ってでも事件を解決したいと言うのです。
石影はその言葉を聞き千葉にある
疑問を抱くのですが、千葉に協力する事を了承するのです。
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ネタバレ・見所
「妖怪濡れ女の正体と千葉との関係は…」
さて、町人を引きずり込む女の
妖怪から始まる「石影妖漫画譚」。
何とも立派な正義感を持つ
千葉に好感が持てるワケですが、
どうやら石影は違うみたいです。
一体、石影は何を疑問に思ったのか…
ここからは若干のネタバレに
なりますので、ネタバレOKの方のみお付き合い下さい。
千葉の案内で現場を訪れた石影。
到着後、千葉に礼を言うと帰宅を促します。
さっそく「濡れ女」とご対面か?…と、
いきたい所でしょうが、石影にはこの場所に
「濡れ女」が現れない事がわかっていました。
もし「濡れ女」が現れるとすれば、
それは千葉の所…どうも石影は千葉の
正義感に違和感を覚え「濡れ女」との
関係性を疑っていたのでした。
そもそも「濡れ女」とは、
川や海で未練を残した女性が「妖怪」化した姿。
女性の未練と言えば、やはり男関係がつきもの。
しかも千葉は言動も歯切れが悪く、
同心とはいえ自腹を切ってでも
この事件を解決して欲しい様子。
石影は千葉と「濡れ女」の関係性が気になっていたのです。
案の定、石影と別れ一人、
川沿いに佇んでいた千葉は
「濡れ女」と遭遇。上半身は女性、
下半身は大蛇の姿をしてる「濡れ女」は
千葉の体に巻きつき殺そうとします。
そこへ石影が現れ、大きな筆を手に
取ると紙に背中一面に矢をつけた
ネズミの画、次に大きな鐘を背負った蛙の画を描きます。
すると、その画は実体化して、
あっという間に「濡れ女」の動きを止め捕縛に成功します。
この大きな筆こそ妖筆。
「妖怪」である毛羽毛現(ケウケゲン)の
髪を使った筆であり、この筆で描かれた
画は一時的に実体化する魔法の様な筆なのです。
千葉は動きの止まった「濡れ女」に
止めを刺す様、石影に言いますが、
石影はその言葉を無視。
何と動きの止まっていた
「濡れ女」を解放してしまうのです。
そして「濡れ女は探していた目的の
貴方を殺せば成仏する。これで解決で
しょうよ」と言って、その場を後にしてしまうのです。
石影に取り残された千葉は愕然とし、
その千葉にせまってくる「濡れ女」…
果たしてこの二人の間に何があったのか…
千葉の命運はどぅなるのか…
結末はご自身の目で確かめて頂きたいと思います。
この作品の見所と言えば、
やはり様々な「妖怪」が登場し、
石影の妖筆とのバトルアクション。
しかし、「妖怪」とは言っても
全てが悪意を持つモノでもありませんし、
人間の身勝手が原因となってるパターンが多い作品です。
石影にしても人間ではありますが、
人間と妖怪の垣根を超え中立の立場
(ちょっと鬼太郎っぽいですよね)
として、事件を解決していくので
中々、好感の持てるキャラとなっています。
この後も様々な「妖怪」事件に関わる事になる石影。
バトルの要である「妖筆」の
代償や敵に折られて、絶対絶命の
ピンチを迎えたり、味方であった
人物の裏切り…そして最大の敵の登場。
読めば読む程、続きが気になる妖事件簿。
マニアックではありますが、
大変面白い作品となっていますので、是非手に取って頂きたいと思います。
気になる方はこちら。。
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